黒雲母(バイオタイト) [鉱物図鑑:フィロ珪酸塩]
マダガスカル産の黒雲母(バイオタイト)です。サイズ:38mm×36mm
雲母(マイカ)は、薄く剥がれる鉱物で、誰でも一度は目にした事があるのではないでしょうか?
写真の雲母は黒雲母(バイオタイト:biotite)です.
と言うものの、イエロー部分を多く含んでいるので金雲母(フロゴパイト:phlogopite)に近いようです。というのは、黒雲母は金雲母(フロゴパイト:phlogopite)と鉄雲母(アナイト:annite)の固溶体で、厳密には独立種ではないからです。組成的には、K○3[AlSi3O10](OH,F)2 になるのですが、○がマグネシウムだと黄色い発色の金雲母,鉄だと黒い鉄雲母になり、両方が混ざった状態だと黒雲母と呼ばれます。ちょっとヤヤコシイですね。
因みに英名のバイオタイト(Biotite)の由来ですが、バイオ(Bio)と言っても生物由来という訳ではなく、フランスの物理学者ビオ(Jean-Baptiste Biot)さんから名前がついたそうです。
雲母と言えば、私は中学生の時、学校でペリペリと剥がすのを見せて貰ったのを覚えています。酸性の火山岩中に見られるので、駐車場の砂利等の中に黒や金色にキラキラと光るのを見ることも出来ます。鉱物学的には、組成によって更に細かく分類されるので説明すると結構面倒な鉱物です。
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