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重晶石(バライト) [鉱物図鑑:硫酸塩鉱物]

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淡いブルーの重晶石(バライト)をご紹介します(中国産)。サイズ:32mm×40mm

この標本は、重晶石(バライト)としては、とても小さいサイズだと思います。その分、透明度の高い淡いブルーの結晶で、板状の結晶が集まった姿は、光にあてるとキラキラととても綺麗です。でも、『おまけ』として頂いた石なんですよ。

重晶石(バライト)は、バリウムの主要鉱物で工業的にも広く使われています。その主成分は硫酸バリウム・・・胃のレントゲン写真を撮影する際に飲むあれです。水にも胃液でも溶けないので体に吸収されず、またX線を透過しにくいことから、造影剤として使われるんですね。さて、バリウムの主要鉱物には、他に毒重石があります。こちらはバリウムの炭酸塩なのですが、硫酸塩がレントゲン検査の時に飲むくらい無害なのに対して、炭酸塩は毒重石の名が示す通り毒性があり、殺虫剤や殺鼠剤に用いられたりします。ちょっとした差でずいぶん性質が違うんですね~。

話を重晶石(バライト)に戻します。比重が4.5と重いので、レントゲン検査の時に飲んだかたは、紙コップに入ったバリウムがずっしりと重かったのをご記憶の事と思います。写真の小さい結晶も小粒なくせに手のひらに載せると、意外に重くて存在感を主張して来るんです。英名のバライト(barite)は、ギリシア語で重いという意味の『barys』から来ている、というのも納得です。
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