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橄欖石(かんらんせき)/(ペリドット) [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]

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アメリカ産の橄欖石(かんらんせき)です。写真のオリーブ色の綺麗な物は、ペリドット(Peridot)と呼ばれ、宝石(8月の誕生石)として加工されたりします。サイズ:18mm×14mm

漢字で書くと、難しくて誰も読めないんじゃない?と思うのは、私だけでは無いでしょう。その上、その名が誤訳から来ているとなれば、なんてあほな・・・って感じです。この橄欖石、英名がオリビン(Olivine)なのですが、見たとおり、結晶の色がオリーブ・グリーンであることに由来しています。ところが、和名をつけるにあたって、オリーブを橄欖(かんらん)という中国原産の別種の常緑樹と間違えてしまったらしいのです。それどころか、その後、誤訳である橄欖石という言葉が流布してしまった結果、オリーブ自体を橄欖と間違って呼ぶように・・・。ちょっとした勘違いが、後々まで影響を与えてしまった良い例かもしれません。

いまさら、名前を変更するには、あまりに重要かつ一般的な鉱物だからでしょうか?そのまま、かんらん石の名は、使い続けられてます。

実は、主要な造岩鉱物の一つとして中学校や、高校の地学や理科の教科書にも出てきます。そのわりに覚えて人は少ないんじゃないでしょうか?ペリドットという名前も、新井素子さんの『結婚物語』に『誰も知らないペリドット』として出てくるように、認知度が低いみたいです。しかし、教科書に出るくらいですから、玄武岩に含まれる主要鉱物だし、上部マントル層はまさにこの橄欖石の成分で構成されているそうですよ(マグネシウム:鉄=9:1)。
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アヨアン・イゴカー

橄欖山のキリストと言う表現がありますが、これはオリーブ山だったのですね。the Mount of Olives
by アヨアン・イゴカー (2008-05-26 01:20) 

optimist

アヨアン・イゴカーさん こんばんは。
ドラクロワの絵画や、ベートーヴェンのオラトリオにもなっているようですが、邦題の橄欖という部分は、ご指摘の通りオリーブの誤訳みたいですね。
最初に訳す人の責任は、重大だな~。
by optimist (2008-05-26 22:00) 

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