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要注意!ニセモノを分類する(東京国際ミネラルフェア公式ガイドブックよりの抜粋)#1 [雑記(鉱物関連)]

最近、あちこちでよく偽者とか着色鉱物の話を耳にするようになりました(勿論今までもありましたが・・・)。
第21回東京国際ミネラルフェアで頂いた公式ガイドブックにも天然石検定協議会会長でもある飯田孝一氏が寄稿した『要注意!ニセモノを分類する』という話が載ってました。読んでみると、私も知らなかった偽物(フェイク)が紹介されたりして、鉱物コレクターとしては、同好の皆様にも注意を喚起したいと思います。

特に、許可を頂いているわけでは無いのですが、ニセモノに注意しましょうという話ですので、広く皆様に紹介したいと思います。そこで、氏の文章を出展を明かし、一部引用させて頂いた上で、ご紹介したいと思います。

また、写真が無いと伝わり難い処もあるので、勝手ながら掲載された写真も一緒にスキャナで取り込んで使用させて頂いております。問題がある場合は、勝手ながらコメント欄にてお知らせ頂ければ幸いです。(写真・文章は全て第21回東京国際ミネラルフェアの公式ガイドブックP8~P11から使用させて頂きました。また、引用部分は全て《》で表示しております。)


まず、紹介してあったのが、これです。
①.jpg
《①【偽天然ガラス】天然ガラスと称して流通し、宝飾用にカットしたものもある。ガラス溶鉱炉の残留カス(窯底ガラスという)や、工業副産物として鉱石を精錬した際に残るカス屑(ファーニス・スラグという)があるが、天然界では鮮やかな色のガラスは見られない。》
私もこれは知ってましたが、まあ、こんなに鮮やかなガラスを天然と言われても、???と思う方が多いでしょう。

②.jpg
《②【偽モルダバイト】板ガラスから作られ、溝や筋、小ピット(凹み)を彫刻し特殊な加工で溶融痕を表現している。以前はネックレス等のビーズにカットされたものはみられたが、これはかなりの出来。左のニセモノは何となくテラッとした感があるが、科学的検査でなくては判別は難しい。》
こちらの偽モルダバイトも有名かもしれません。実際多くのモルダバイトを会場でも見ますが、どれが本物で、どれが偽物やら全く解りません・・・。

③.jpg
《③【偽アンバー(琥珀)】プラスチックで最も模倣しやすいのが琥珀。写真のものは”虫入り琥珀”のニセモノ。上段の一点が本物。原石状態のものもある。サンゴや鼈甲(べっこう)、象牙、貝カメオを模したプラスチックもある。》
いやー、これは知りませんでした。ハッキリ言って左下の物なんて本物だと思っちゃいそうです。実物を手にすれば質感で判るのでしょうか?気をつけなければいけませんね~。

④.jpg
《④【偽フルオライト(蛍石)】岩石の上にクロム明礬を結晶させている。薬品を溶かした溶液の中で、冷却蒸発法であらゆる色の鉱物結晶が模倣できる。硫酸銅(中央)や重クロム酸カリ(右側)の結晶もある。これらは鉱物の共生関係や、鉱床学的な知識に乏しいと騙される事になる。》
私は、写真を見るだけで『怪しい・・・』と思いましたが、あまり鉱物に詳しくない人は、鮮やかで光沢のある結晶に騙されるかも知れませんね。硫酸銅の結晶なんかは、中学生の頃結晶作りで使った記憶がありますが、ニセモノ作りには使わないで欲しいです。せめて硫酸銅の人口結晶として売って下さいって感じです。

まだまだ、記事は続くのですが、続きはまた明日。

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小夜

一見して贋物と分かるものは良いのですが、
素人目では分かりにくい贋物も多くて困りますよね。
販売する時は”人工石”とか”加熱処理(照射による改変)”とか
”天然”等、しっかり表示してもらいたいものです。
ちょっとした表示で購入する側も判断材料が出来て助かるのですが・・・。

by 小夜 (2008-06-25 09:03) 

YASU

はじめまして。螢石専門サイト「地中に舞う螢」の管理人、YASUと申します。サイト拝見させていただきました。素晴らしい標本達に感動いたしました。早速リンクを貼らせていただきたいのですが宜しいでしょうか?
あと1点だけご意見があります。2点ほど公開されていますブルーの螢石ですが産地が「イリノイ産」となっていますがこの2点は間違いなく「Blanchard Mine, Bingham, New Mexico, USA」産の螢石です。
もしイリノイ産と言われてお買いになったのであれば売り手の知識不足か産地に関してはいい加減な売り手と思われます。(当サイトに同じ物をたくさん公開しています)
いきなりで失礼かと思いましたがこの産地としては素晴らしい標本ですので産地だけははっきりさせたほうが良いと思い書かせていただきました。
これから宜しくお願い致します。
by YASU (2008-06-25 11:04) 

optimist

小夜 さん こんばんは。
これはもう業者さんのモラルに期待するのと、少しでも何があるのかを知る事しか防衛手段がなさそうですよね^^;。
by optimist (2008-06-25 22:07) 

optimist

YASUさん。ありがとうございます。
リンクの件は了解致しました。こちらこそ、よろしくお願い致します(拙ブログからもリンクを張らせて頂きます)。それにしても、素晴らしいHPに感動です!ハウツーの撮影方法も大変参考になります。これから、私のブログも、もっと良いものにしたいと思いますので、お付き合い頂ければ幸いです。

また、ブルーフローライトの産地についてのご指摘、ありがとうございます。
これらの蛍石は、数年前にネットオークションで3点まとめて落札した物なんです。業者さんから購入すると、産地ラベルを頂ける場合が多いのですが、これは個人出品のためラベル無し、産地はメールにてアメリカ イリノイ産と伺っておりました。
一介のコレクターに過ぎないので、購入時の情報に沿って表記しておりましたが、蛍石を専門に扱っていらっしゃるYASUさんが間違いないと言われるからには、ニューメキシコ産なのでしょうね^^;。出品された方もラベルが無い時点で、何処まで正しく覚えてらしたのか怪しい所ですし・・・。ご指摘頂いた旨、併記して修正させて頂きます。本当に、ありがとうございました m(_ _)m

ルース等の加工品以上に、鉱物標本にとって産地は、重要な要素だと考えております。詳しい方に見ていただけると心強い限りです。あれ?っと思われる点がございましたら、今後ともご指摘頂ければ幸いです
by optimist (2008-06-25 22:09) 

聡子

こんにちは。モルダバイトが大好きな人間です。偽者について調べていてこのサイトを見つけました。。最近は本当に精巧な偽者が出まわっているとききますので、買うときはチェコの業者さんからしか買わないことにしています。でもそのチェコの業者さんからのモルダバイトですら、なんだか怪しいなあ・・・と感じるものが最近購入した中に2,3あって、それでけっこう悩んでおります。見かけは本物としか思えなくて龍門のうねりその他も勿論あるのですが、長年集めているカンとでもいうのでしょうか。理屈でななくなにかが違うのですよね・・・・ずっと前に購入したものはテクタイト特有のごつごつ感っていうか、天然もののいい意味での完璧でない汚ならしさ(暴言お許しを)あったのですけど、最近のは色も薄くて、特にBesedniceという有名な採掘地は既に10年前に閉山されているのにも関わらず急にそこの産地のものが最近大量に出回りはじめたり・・・このページの写真の偽者のモルダバイトを拝見させてもらいましたが、右側のものなんて、偽者特有のてかりもないし、本当に自然にできてますよね。これも偽者なのですか・・うーん。本当に困ったものですね。。。
by 聡子 (2010-07-27 14:59) 

optimist

聡子 さん、はじめまして。
私も見ただけでは、偽物かどうか分かりません。
信頼できる業者のかたを見つけるのが、一番だと思います。
最後は、放射年代測定でもしない限り、判定できないのかもしれません。
ホント、困ったものです。
by optimist (2010-08-06 22:11) 

doctor.夢ッ破

色々ととても参考になります。
昨年、10月の新宿ミネラルショーでとても安い価格でモルダバイトを売っているチェコ人の業者さんが僕の同じブロックに居ました。まとめ買いをされるお客様が数人いらっしゃいましたが、出展仲間と絶対おかしいねと言い合っていました。
しかし、
僕はこの業界に入る前、1992年頃からチェコの商品として扱っていましたので、今回の物も触らせてもらいましたが真贋が分かりません。
削ると他のテクタイト類や天然ガラスよりも柔らかいのですが、買って試すことのも馬鹿らしいのでそのままにしていました。
噂は色々と聞きますが、いづれもまた聞きのたぐいばかりで本当の事は分かりません。
悪い噂というのは興味本位であっという間に伝わります。
未確認情報なので、本当の処、一体、どうなんでしょうね?



by doctor.夢ッ破 (2011-03-09 11:32) 

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