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右水晶と左水晶の見分け方 [雑記(鉱物関連)]

前回、右水晶(左螺旋)と左水晶(右螺旋)の水晶がある事を説明しました。では、どうやって見分ける事が出来るのかを今日はご紹介しましょう。

カイト(x面やs面)が見える結晶なら、一番簡単。結晶を見るだけで分かります。結晶のトップを上にして見た時にx面やs面が、右に傾いていれば右水晶、左に傾いていたら左水晶です。実際の結晶を使って右水晶と左水晶をご紹介しましょう。

DSC02225-2.jpg
上の写真が右水晶。s面とx面が右に傾いているのがご覧頂けるでしょう。右側は、分かり易いように結晶面を塗って見ました。

DSC02227-2.jpg
こちらが左水晶。x面がありませんが、s面が左に傾いているのがお分かりになるでしょうか?

これらの結晶のように、カイトがあれば、話は早いのですが、実際の結晶ではこれらs面やx面が無い物が殆どです。この場合は、見た目で右・左を判別する事は出来ません^^;
また、加工されてしまうと見た目では分かりません。そこで水晶の持つ』旋光性』という特徴を使います。原理を説明しようか悩んだのですが、簡単に説明する自信が無かったので、今回は省略します。

偏光板と偏光板を直行させて(直交偏光(クロスニコル)と呼びます)、間に水晶玉を入れて観察すると、結晶軸のC軸方向を中心とした同心円の干渉リングと4本の黒い筋が見えます(これをアイソジャイヤーと呼びます)。これだけだと右・左はわからないのですが、手前の偏光板を円偏光板に替える、或いは間に波長板(これは雲母の薄膜で代用できます)を入れると、同心円だった干渉リングが右水晶は右螺旋,左水晶は左螺旋に変化するです。

判定用のスコープもありますし、偏光板やカメラ用の円偏光板を自分で組み合わせても同じ様に観察できるので、理論より、やってみて楽しむ方が良いかもしれません^^;

詳しくは、金沢大学の石渡先生のHPで紹介されていますので、興味のある方はどうぞ。
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※こちらは、楽天市場でみつけた水晶観察器。上で説明した偏光板を使った判定ができます。
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マロン&ココア

思わず自分の持っている水晶のカイトを探してみました。
残念ながらカイトがある水晶はほとんどありませんでしたが、今後水晶を購入するときの楽しみが増えました♪
とてもわかりやすい説明をありがとうございます。
by マロン&ココア (2008-07-22 00:35) 

optimist

マロン&ココア さん こんばんは。
カイトが有る結晶の方が少ないですよね~。
知らなくても困らないけど、知ってると色々面白いから私も気にして見ています。
ちょっと、とっつき難い話になってしまいましたが、お付き合い頂きありがとうございました。
by optimist (2008-07-22 21:38) 

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