SSブログ

色って何? (光と色の話 第4回) [光と色の話]

『色』 これは、なかなか難敵です。まず初めに、光のスペクトルから話を始めましょう。

太陽光ををプリズムに通すと、虹のように色を持った光の帯ができます。これを光のスペクトルといいます。ではなぜ、虹色が見えるのでしょう?太陽光をは、プリズムに通すときに屈折します。この時、屈折率が光の波長によって異なるため、プリズムを出た光の方向は波長によって変わります。つまり、虹色の光とは、波長の違う光という訳です。

ところが、厳密に言えば、波長の違う光=色ではありません。というか光には色がついていません。色は人の頭の中で作られているんです。
人の目の杆体細胞と錐体細胞については、前回お話しました。杆体細胞は光の強さを感じ、3種類の錐体細胞は、特定の波長に強く反応します。これらの細胞からの刺激が脳に伝わるのですが、この刺激につけた名前が色です。各周波数の光がど位の強さで含まれているかによって、視細胞からの刺激は変わります。その刺激の種類に応じて赤、青、黄色のように名前をつけてるに過ぎません。

更に面倒な事に、人間の脳はかなりファジーで、視神経からの信号を適当に補正してくれます。というか勝手にしてしまう。『錯視』と呼ばれる現象です。具体的には、下図です。これは、立命館大学の北岡明佳教授のHPを参考に作った物ですが、使っている色は、赤,黄,青の3種類だけです。しかし、左右で赤の色が違って見えませんか?でも、実際には同じ色なんです。目に入った光のスペクトルは同じはずなのに、見えている色が違っているんですね。つまり、脳内での信号を補正している証拠です。

だんだん色が不確かな物に思えてきませんか?結局の所、色の本質は、質量,長さ,時間の様な物理量ではなく、主観的な物なんです。結構いい加減なんですよ。

さて、色についての説明は更に続きますが、続きはまた今度。
(間違えて第4回の本文を第5回の本文を逆にアップしてしまいました。申し訳ありません^^;)
タグ:光と色の話
nice!(8)  コメント(0)  トラックバック(2) 
共通テーマ:趣味・カルチャー

nice! 8

コメント 0

コメントを書く

お名前:
URL:
コメント:
画像認証:
下の画像に表示されている文字を入力してください。

トラックバック 2

この広告は前回の更新から一定期間経過したブログに表示されています。更新すると自動で解除されます。