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ウルツ鉱(Wurtzite)  [鉱物図鑑:硫化鉱物]

新年あけましておめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。
2015年最初にご紹介するのは、ちょっと地味なウルツ鉱(Wurtzite)の標本です。 
ウルツ鉱0001.JPG
ウルツ鉱(Wurtzite)  Kirki Mine, Greece サイズ:26mm×40mm
化学式は、ZnS

ウルツ鉱の結晶は、飴色の先が尖った六角柱状ですが、非常に小さくて写真では全くわかりませんね^^;
母岩中には銀灰色金属光沢を持つヨルダン鉱も散在しています。
ご覧の通り、非常に地味~な標本です。ですが、長波紫外線を当てると様子は一変します。

下の写真は長波紫外線を当てた状態ですが、ウルツ鉱は見事なオレンジ色、その周辺は黄色の蛍光を発して幻想的です。
ウルツ鉱0002.JPG

更に、黄色の蛍光は紫外線を消した後でもしばらくは燐光を放ち、ボンヤリと黄色く光ります。写真は紫外線を消した直後の写真ですが、暗くて分かり難いでしょうか?
ウルツ鉱0003.JPG

因みに、ウルツ鉱 (wurtzite) は、閃亜鉛鉱と同質異晶です。つまり、組成が同じZnSでも結晶系が異なる鉱物なんです。ウルツ鉱 (wurtzite) が六方晶系で、閃亜鉛鉱は等軸晶系となります。

ウルツ鉱を見たことがないという人でも、その名は記憶のどこかにあるのではないでしょうか?
結晶構造の名前を覚える際、塩化セシウム型や岩塩型などの結晶の構造の中にウルツ鉱型の名前を見る事ができます。という訳で名前だけは聞き覚えがある鉱物のひとつかと思います。

タグ:ウルツ鉱
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