鋼玉(コランダム)/ルビー [鉱物図鑑:酸化鉱物]
ルビーです。サイズ:12mm×12mm
いわずと知れた赤い色が特徴的な宝石で7月の誕生石ですね。宝石や鉱物につて少しでも学んだ人には周知の事と思いますが、サファイアもルビーも鉱物学的には同じ鋼玉(コランダム)になります。主成分は酸化アルミニウム(アルミナ)で、鉄やチタンが混入するとブルーに発色してサファイア,クロム混入すると赤く発色してルビーと呼ばれます。また、モース硬度9の基準になっている鉱物でもあります。
写真のルビーは、DeAGOSTINIのトレジャー・ストーンに付属していた物で、宝石品質には程遠いですが、六角板状の結晶で、六方晶系の特徴が良く出てます。
母岩付きの鋼玉(コランダム)/ルビー [鉱物図鑑:酸化鉱物]
母岩付きの鋼玉(コランダム)/ルビー#2 [鉱物図鑑:酸化鉱物]
鋼玉(コランダム)/サファイア [鉱物図鑑:酸化鉱物]
DeAGOSTINIのトレジャー・ストーンに付いて来たサファイアです。サイズ7mm×6mm
改めて自分のコレクションを眺めて見ると、サファイアはこれだけでした。何度か購入を検討した事もありましたが、結局今まで購入しないままだったんだ~。自分でもちょっと意外でした・・・。
ルビーの時に、お話したように、サファイアもルビーも鉱物学では、酸化アルミニウムを主成分とする鋼玉(コランダム)に分類されます。色の違いは、アルミニウムイオンと置き換わった微量金属イオンが原因です。クロム(3価)が入るとピンク~赤になり、ルビーと呼ばれます。鉄(3価)が入ると青色を呈してサファイアと呼ばれますが、赤以外のコランダムをサファイアと呼ぶ事もあるようです。
磁鉄鉱(マグネタイト) [鉱物図鑑:酸化鉱物]
母岩付きの鋼玉(コランダム)/ルビー#3 [鉱物図鑑:酸化鉱物]
パキスタン産の母岩付きのルビーです。サイズ:26mm×22mm
ルビーはこれまで何回かご紹介していますが、どれもブラックライトでピンク色に蛍光する様が綺麗でついつい集めてしまいます。
ルビーの鮮やかな赤色は、他の鉱物達の発色とちょっと違っているそうです。詳しいお話は、現在構想中の『光と色の話』でいずれご紹介私用と思いますが、ここでも簡単にご紹介しますね。
物凄く簡単に言うと、鉱物に限らず見えている物の色は、太陽光から特定波長の光を吸収する事で補色として捕らえられています(ああ~、既に突っ込みどころが満載な説明だ~^^;)。でもルビーは、フォトルミネッセンスという特徴を持っているんです。つまり、光をあてると特定の波長の光を発するんです。ルビーの場合は、紫外線で励起されると赤い色を放出します。そのため、太陽光の下で見ると、石そのものが赤く輝くので、鮮やかな赤に見えるんですよ。
この辺りの話は、いづれ何回かに分けて説明したいと思います。
母岩付きの鋼玉(コランダム)/ルビー#4 [鉱物図鑑:酸化鉱物]
パキスタン産の母岩付きのルビーです。サイズ:22mm×18mm
8月にご紹介したルビーと同じパキスタン産の母岩付きルビーです。
蛍光鉱物好きな私ですが、ルビーも結構持っています。ルビーと言えば、宝石として知られキラキラと光輝く姿から、高価なイメージがありますが、どれもそんなに高価な物ではありません。でも、これを沢山並べて真っ暗な部屋でブラックライトを当てて楽しむのが好きなんですw
さて、先日から『光と色の話』と題して、色についての話をさせて頂いています。そこで、市販の三角プリズムを使って分光器を作ってスペクトルを見たりしているんですが、明るい光の下なら、石にあてた反射光のスペクトルも結構見えます。このルビーブラックライトを当てた状態でスペクトルを取ったので、明日の話でご紹介させて頂きますね。
実際に見てみると、思っていた以上に面白かったです。これから、ちょこちょこ石の反射スペクトルをご紹介してみようかな~なんて思ってます。
母岩付きの鋼玉(コランダム)/ルビー [鉱物図鑑:酸化鉱物]
蛍光鉱物の蛍光写真(鋼玉(コランダム)/ルビーの蛍光) [鉱物図鑑:酸化鉱物]
今日は、鋼玉(コランダム)の蛍光写真です。左が蛍光下、右が短波紫外線(ピーク波長:254nm)をあてて撮りました。
ルビーの赤い色は、1%程不純物として含まれるクロムに因る物です。このルビー中の三価クロムイオンにより、ルビーは可視光~長波紫外線の広い波長の光で励起されて、赤い蛍光を示します。つまり、紫外線だけでなく、普通の光源の下でも赤い光を自ら発しているという訳です。写真では、短波紫外線をあてましたが、勿論長波紫外線でも同じように赤色に蛍光します。
因みに、クロムの量が少なくなると赤色は薄くなり、鉄イオンが多く含まれる結晶では蛍光の明るさが暗くなる事が知られています。
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