キノ石(キノアイト) [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]
ちょっと珍しい鉱物,キノ石です。標本になるような結晶の産地はここしか知らない有名産地のアメリカ アリゾナ州のクリスマス鉱山産 です。(サイズ: 22mm×40mm)
クリスマス鉱山産のキノ石は、魚眼石(アポフィライト)と共生して産出されます。写真の表面を覆う透明な結晶が魚眼石(アポフィライト)です。白い母岩の表面に青いキノ石(キノアイト)が薄く張りついて、その上を一面透明な魚眼石(アポフィライト)が覆っています。細かい結晶がキラキラと光を反射してとても綺麗です。
藍晶石(カイヤナイト) [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]
藍晶石(カイヤナイト) [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]
十字石(スタウロライト) [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]
Semiostrovie Valley, Kola Penincula, Russia
ちょっと不思議な石、十字石(スタウライト)をご紹介します。産地はロシアのコラ半島です。サイズ:36mm×31mm
写真のように、キラキラ輝く白雲母が美しい母岩(絹雲母片岩)にX字形に交差した十字石の貫入双晶が乗ってます。十字石は、60°と90°で交わるそうで、写真の双晶は60°で交差しています。自然にこんな形が出来るなんて不思議でしょう?
60°に交わった結晶を多く見かけます。
十字架石(Cross Stone)や幸運の石(Lucky Stone)の別名は、いずれも十字架を連想するその形状から来ています。古来、ヨーロッパではキリストの死を知ったフェアリーたちの涙が結晶化して出来たと信じられ、アミュレットとして十字軍の兵士達も競って十字石を身に付身に付けていたという話です。
橄欖石(かんらんせき)/(ペリドット) [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]
アメリカ産の橄欖石(かんらんせき)です。写真のオリーブ色の綺麗な物は、ペリドット(Peridot)と呼ばれ、宝石(8月の誕生石)として加工されたりします。サイズ:18mm×14mm
漢字で書くと、難しくて誰も読めないんじゃない?と思うのは、私だけでは無いでしょう。その上、その名が誤訳から来ているとなれば、なんてあほな・・・って感じです。この橄欖石、英名がオリビン(Olivine)なのですが、見たとおり、結晶の色がオリーブ・グリーンであることに由来しています。ところが、和名をつけるにあたって、オリーブを橄欖(かんらん)という中国原産の別種の常緑樹と間違えてしまったらしいのです。それどころか、その後、誤訳である橄欖石という言葉が流布してしまった結果、オリーブ自体を橄欖と間違って呼ぶように・・・。ちょっとした勘違いが、後々まで影響を与えてしまった良い例かもしれません。
十字石(スタウロライト)のペンダントトップ [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]
黄玉(トパーズ) [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]
アメリカ産の黄玉(トパーズ)です。サイズは12mm×5mm
黄玉(トパーズ)は、古くから知られた宝石で、11月の誕生石でもあります。ところが、この古くから知られたと言うのが曲者です。昔から知られる鉱物は、組成じゃなくて色や形状で呼び名が変わったり、勘違いから別種の石を同じ名前で呼んだり、勿論国毎に違う名だったりと、結構ややこしい。トパーズにもそんな話があるんです
英名のトパーズ(Topaz)は、紅海にある『トパゾス(Topazos)島(今は、ザバルガット/英名セントジョーンズ島と呼ばれる)』に由来するという説があります。この島では、3500年にも渡って採掘が行なわれてきたのですが、霧に包まれる事が多いこの島に辿り着く事が難しかったので、ギリシャ語の「捜し求める」という意味の『Topazos』を島の名前につけたと云われています。