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鉱物図鑑:ネソ珪酸塩 ブログトップ
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ネソ珪酸塩鉱物 [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]

昨日、お話したように今日から各種珪酸塩鉱物についてご紹介します。

さて、最初に謝っておかなければいけないのが、図の珪素イオンと酸素イオンの大きさです。実際のイオン半径は珪素イオンは0.4Å、酸素イオンは1.3Åなので、酸素イオンを大きく書かなくてはおかしいのですが、その場合、図の下に書いたように、酸素イオンの影に隠れて珪酸イオンが見え難いのです。そこで、図中では酸素イオンをかなり小さく書きました。これからの説明に使う図は、全て同様です。ご承知おき下さい。

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珪酸イオンのSiO4を図に示しました。、酸素イオンと珪素イオンの距離は1.6Å,O-Si-Oの角度が109°28′という四面体構造を取ります。全ての珪酸塩鉱物は、この四面体を骨組みとして様々な結晶構造を持ちますが、1.6ÅというSi-Oの距離には少し秘密があります。単純に酸素と珪素のイオン半径を加えると1.7Åなのですが、これより少しだけ短いんです。これは、珪素と酸素の結合がイオン結合だけではなく、共有結合でもある事に因っています。このために、珪素イオンは酸素の檻にがっちりと閉じ込められてます。これが、この四面体構造が非常に強力な構造である理由でもあるんですよ。

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黄玉(トパーズ) [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]

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今日は、黄玉(トパーズ)をご紹介します。サイズ:11mm×8mm

DeAGOSTINIのトレジャー・ストーンに付いて来た小さな黄玉(トパーズ)です。色も形も大きさも、特筆すべき物もないトパーズですが、それでも眺めていると、飽きません。高価な標本も綺麗で欲しいのですが、安い原石であっても、心癒されるのは不思議です。

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蛍光鉱物の蛍光写真(珪亜鉛鉱(ウイルマイト)の蛍光) [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]

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Franklin, Sussex County, New Jersey,USA

今日ご紹介するのは、蛍光鉱物として有名な珪亜鉛鉱(ウイルマイト)です。左が蛍光下、右が短波紫外線(ピーク波長:245nm)をあてて撮った物です。

この産地の物に良く見られるように、フランクリン鉄鉱(フランクリン石)と方解石(カルサイト)を伴っています。蛍光灯下で乳白色~褐色に見えるのが、珪酸亜鉛鉱(ウイルマイト)で、鮮やかな緑色を呈します。蛍光灯下で黒く、蛍光写真では見えない部分がフランクリン鉄鉱(フランクリン石)。更に蛍光灯下では白く、右で紫外線をあてると赤い蛍光を呈しているのが、方解石です。

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風信子石(ジルコン)~東京ミネラルショー2008の戦利品 [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]

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パキスタン産の風信子石(ジルコン)です。サイズ:52mm×40mm

母岩の裏側にも多数の結晶があって、なかなか気に入ってます。最大の結晶は15mm程でしょうか。
典型的な上下がつぶれた様な八面体結晶に引かれて買ってしまいました。

この風信子石(ジルコン)も蛍光鉱物なのですが、短波紫外線で蛍光するので、手持ちの長波のUVランプでは確認できませんでした。多分買うことになるであろう、波長切り替え型のUVランプが来たら、写真をアップしたいと思います。

さて、4日間開催されていた東京ミネラルショー2008も、昨日で終了ですね。他にも幾つか購入したのですが、またの機会にご紹介させて頂こうと思います。明日からは再び蛍光鉱物の紹介を再会致します。ご期待下さい。



蛍光鉱物の蛍光写真(風信子石(ジルコン)の蛍光) [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]

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今日は、既にご紹介した、前日の東京ミネラルショー2008で購入した新人です。風信子石(ジルコン)の蛍光写真をご紹介します。左が蛍光下、右は短波紫外線(ピーク波長:254nm)をあてています。サイズ:52mm×40mm

最大で15mm程の結晶をはじめ、沢山のジルコンが母岩中に見られる標本は、先日ご紹介した通りなのですが、買った当初は短波紫外線を出すUVランプが無いので、蛍光を楽しむ事が出来ませんでした。が、波長切り替え型のUVライト(SLV-6)が来るなり確認した所、黄色く蛍光しました♪
いや~。蛍光するはずだ~と思っていても、実際目にすると感動します。少ない予算から厳選して買ってきた甲斐があると言うものです。

橄欖石(かんらんせき)/(ペリドット) [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]

橄欖石(かんらんせき)の原石です。といってもコレは私のコレクションではなく、先日行った国立科学博物館の地球館地下3Fに展示されていた物。なんとなく写真の整理をしていたら出てきたのでアップしてみました。
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以前、橄欖石の名前は誤訳から来ていると言う話をご紹介しました。英名のオリビン(Olivine)を訳す際に、オリーブ(Olive)を橄欖(かんらん)という中国原産の別種の常緑樹と間違えてしまった事に因るという話です。
この話を書いた後、ふと気になってこんな事を調べてみました。オリーブの事は中国語で何と言うのだろう?

基本的にOliveは和訳してもカタカナ表記でオリーブと表せるので、今では橄欖が誤訳だろうが正しい訳だろうが気になりませんが、中国では橄欖という木があるからには、Oliveには別の名前が充てられているはずですよね。答えは『油橄榄』。日本の常用漢字で書くと油橄欖でしょうか。もっとも中国でも橄欖をオリーブという意味で使う場合もあるという話も見つけてしまい、橄欖=Oliveなのか橄欖≠Oliveなのか、結局分からなくなっちゃいました。

で、結論『まあ、どっちでも日常生活に支障無いからいいや~』・・・訳の分からないオチですみません。

橄欖石(ペリドット)/第4回 Mineral the World in横浜 [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]

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アメリカ産の橄欖石(ペリドット)です。サイズ:50mm×33mm

先日、国立科学博物館収蔵の橄欖石(ペリドット)をご紹介しました。それと同じアルカリ玄武岩質の溶岩中に出来た空洞内で成長した橄欖石(ペリドット)の結晶です。多くは苦土かんらん石で出来ています。

(Mg,Fe)2SiO4という組成で表される事からも分かりますが、橄欖石は、同じ結晶構造をとる鉱物のグループ名です。全く鉄を含まないと無色~白。鉄の含有量が多くなると黄色~緑色を呈するようになります。ところが、マグネシウムが少なくなり、鉄橄欖石になると褐色~黒になります。写真み見られる小さい結晶の色の違いは、この鉄やマグネシウムの比率の違いというわけです。

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蛍光鉱物の蛍光写真(黄玉(トパーズ)の蛍光) [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]

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今日は、黄玉(トパーズ)の蛍光写真です。左が蛍光下、右が短波紫外線(ピーク波長:254nm)をあてて撮りました。

トパーズも、黄色い蛍光をする物があります。原因物質は知りませんが、パキスタン北部で採れるトパーズは、短波紫外線で黄色に蛍光する物が多いので、蛍光するトパーズが欲しい場合の参考になります。他にもカトラン産のピンクトパーズは、短波紫外線で青白く蛍光するそうです。

写真のトパーズはブラジル産ですが、淡い黄色の蛍光が確認できました。

一説によると、Fタイプのトパーズは青白蛍光色、OHタイプが黄色蛍光色を示すんだとか。

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風信子石(ジルコン)~東京国際ミネラルフェアの戦利品達~ [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]

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昨日ご紹介したKOHINOOR GEMS,Corporation(Pakistan/Japan)さんで、アクアマリンと一緒に購入したのが、このアフガニスタン産ジルコンです。

母岩の上に乗った上下がつぶれた様な八面体結晶が風信子石(ジルコン)です。純粋な珪酸ジルコニウムは無色透明だそうですが、天然のジルコンの多くは写真の様な、褐色~黄色のものが多いようです。だからでしょうか、ジルコンの名も、ペルシャ語の『金色』に由来するんだとか・・・。

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黄玉(トパーズ)~東京国際ミネラルフェアの戦利品達~ [鉱物図鑑:ネソ珪酸塩]

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おおっと、(昨日のブログで最後の一つとか書いちゃいましたが)まだもう一つ残っていました^^;
これは、ジェーピーエスさんで500円/gでバラ売りしていた黄玉(トパーズ)で14g程ある大きめのポイントです。
単純計算だと7000円ですけど、かなりオマケして頂きました♪

先日、トパーズの蛍光写真をご紹介しましたが、確認したところ、この子も、短波紫外線で黄色い蛍光確認できました。やはりパキスタン北部で採れるトパーズは、短波紫外線で黄色に蛍光するようです。

蛍光写真については、また後ほどご披露致したいと思います。
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