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鉱物図鑑:テクト珪酸塩 ブログトップ
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方曹達石(ソーダライト) [鉱物図鑑:テクト珪酸塩]

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方曹達石(ソーダライト)の玉です。サイズ:30mm×30mm

方曹達石(ソーダライト)は火成岩起源の鉱物で熱水鉱床から産します。カナダ オンタリオ州やルーマニア,グリーンランドなどが産地として有名です。よく、装飾用の建材や工芸品,或いはアクセサリーに加工されたりしますので、見た事のある方もいらっしゃるのでは無いでしょうか?

写真のソーダライトですが、なんとなく地球を連想させませんか?昔、『太陽系の惑星を鉱物で表したいな~』なんて考えた時期に購入したんです。木星をタイガーアイとか海王星はブルーアゲートかな?なんて。結局途中で投げ出して企画倒れになってしまいましたが、また突然思いついて始めるかもしれません。まあ土星を輪をどう表現するかが課題なんですけどね。

方曹達石(ソーダライト) [鉱物図鑑:テクト珪酸塩]

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方曹達石(ソーダライト)です。一面をポリッシュされています。サイズ:124mm×72mm

方曹達石(ソーダライト)は、ほとんどの場合団塊状で産出するようですが、稀に等軸晶系の斜方十二面体結晶を見ることが出来ます。ピスラズリにも含まれる成分ですが、比較的大量に採れることもあり、比較的安価で流通しています。主に、装飾用の建材や工芸品にされたり、アクセサリーに加工されたりしますが、ごく稀に、半透明で素晴らしいルースも見かけます。

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テクト珪酸塩鉱物 [鉱物図鑑:テクト珪酸塩]

長らくお付き合い頂きました珪酸塩鉱物についてのお話も最終回となりました。今日は、網目構造を持つテクト珪酸塩鉱物です。

網状の珪酸塩鉱物は、これまでの珪酸塩と違い、SiO4四面体の全ての酸素イオンが結合に加わって立体的な網目構造を取る事が出来るので、金属イオンが無くても結晶になります。この代表格が水晶(石英)です。金属イオンによるイオン結合が無くても、大きな結晶に成長できるのですが、厳密に言えば、金属イオンを含まないと珪酸塩では無いんです^^;
長石の場合はアルミニウムイオン等が珪酸イオンに置き換わっているので、テクト珪酸塩です。でも、水晶・石英は、金属イオンを主成分に含まないので、テクト珪酸塩鉱物として扱う以外に、酸化物鉱物として扱う事があるんですね~。

テクト珪酸塩鉱物の代表的な鉱物を以下に載せます。

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微斜長石(マイクロクリン) [鉱物図鑑:テクト珪酸塩]

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今日はブラックライトで赤く蛍光する微斜長石(マイクロクリン)をご紹介します。

微斜長石(マイクロクリン)は、長石の一種です。長石は、地殻の約6割を占めると言われる最も存在量が多い鉱物で、ナトリウム,カリウム,カルシウム等の成分比により呼び方が変わります。
ナトリウムを多く含むと曹長石(アルバイト),カリウムを多く含むと正長石(オーソクレース),カルシウムを多く含むと灰長石(アノーサイト)という具合です。また、これらの各成分の固溶体を作ります。アルカリ長石グループと言うと、曹長石から正長石までの固溶体を指しますし、灰長石までの固溶体だと斜長石グループと呼ばれます。アルカリ長石グループの内、曹長石が支配的だとソーダ長石,正長石が支配的だとカリ長石になります。何だか、ややこしいですね^^;

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天河石(アマゾナイト) [鉱物図鑑:テクト珪酸塩]

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Crystal Peak, Teller Co., Colorado, USA

アメリカ産の天河石(アマゾナイト)です。サイズ:40mm×26mm

昨日ご紹介した微斜長石(マイクロクリン)が、微量の鉛を含んで青色を呈すると、天河石(アマゾナイト)と呼びます。写真を見比べて頂くと、結晶の形から、同じ微斜長石だというのが納得して頂けるのではないでしょうか?

白い微斜長石と、このアマゾナイトが成分分析すると、基本的に同じというのが不思議ですよね~。微量の鉛があるかどうかでこんなにも鮮やかな発色するんですから、鉱物って面白いです。

瑠璃(ラピスラズリ) [鉱物図鑑:テクト珪酸塩]

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今日は、パキスタン産のラピスラズリ(Lapis lazuli)をご紹介します。結晶のサイズ:13mm×10mm

写真の標本は、石灰岩の母岩に濃い群青色のラピスラズリが乗っっていて、見栄えの良いところが気に入ってます。真っ白な石灰岩とラピスラズリのコントラストが素敵ですよ。

さて、このラピスラズリですが、古代バビロニアやエジプト文明から知られています。以前にトパーズの時にもお話しましたが、古くから知られている石は、結構面倒だったりします。このラピスラズリも然りです。この石は、特定の組成を持つ鉱物ではなく、方ソーダ石グループの複数の鉱物からなる類質同像の固溶体半貴石です。

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虎目石(タイガーズアイ) [鉱物図鑑:テクト珪酸塩]

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今日は原石ではなく、虎目石(タイガーズアイ)のペンダントトップです。

虎目石(タイガーズアイ)は、お高い石ではなく、収集家としてはありがたいです。写真の虎目石は、ペンダントトップに加工されています。虎目石は、美しい縞模様を楽しむために、基本的には研磨された状態で販売される事が多いです。

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方曹達石(ソーダライト) [鉱物図鑑:テクト珪酸塩]

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Poudrette quarry, Mont .St.Hilaire, Quebec, Canada
今日はカナダ産の方曹達石(ソーダライト)です。ご覧の様に長波紫外線でオレンジ色に蛍光します。左が蛍光灯下で撮影した写真。右がブラックライトをあてて撮影した写真です。サイズ:49mm×40mm

ところで、方曹達石(ソーダライト)とご紹介しましたが、ハックマン石も含まれていると思います。
ハックマン石というのは、方曹達石(ソーダライト)の変種です。80年代にフィンランドの地質学者『ヴィクトール・ハックマン(V.Hackman)』によって発見され、ハックマナイト(Hackmanite)と名前がつけられました。ソーダライトの塩素成分の内、1%に満たないほんの一部が、硫黄に置き換えられているだけで、組成はソーダライトと殆ど一緒です。産地が限られる希少種で、このカナダ以外ではアフガニスタン等、極一部の地域から産出するのが知られているだけです。

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蛍光鉱物の蛍光写真(ベニト石(ベニトアイト)の蛍光) [鉱物図鑑:テクト珪酸塩]

皆様、新年明けまして、おめでとうございます。
本年もよろしくお願い致します。

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さて、本年最初にご紹介するのは、前回に引き続き、ベニト石(ベニトアイト)の蛍光写真です(サイズ:36mm×32mm)。左が蛍光下、右が短波紫外線(ピーク波長:245nm)をあてて撮った物です。

小さいながらも、白いソーダ沸石の中に黒い海王石(ネプチュナイト)を伴う典型的な標本で、見栄えするので気に入ってます。蛍光灯の下で見たときには、真っ白なソーダ沸石との対比が面白い標本ですが、短波紫外線(SW)で照らすと、ソーダ沸石は蛍光しないので、黒と青白い結晶のコントラストを楽しませてくれます。

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蛍光鉱物の蛍光写真(微斜長石(マイクロクリン)の蛍光) [鉱物図鑑:テクト珪酸塩]

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記念すべき?300個目の記事は微斜長石(マイクロクリン)の蛍光写真です。左が蛍光下、右が長波紫外線(ピーク波長:365nm)をあてて撮った物です。

この微斜長石(マイクロクリン)は、以前ご紹介した時(http://centaurus.blog.so-net.ne.jp/2008-08-25)には、上手く蛍光を撮影出来なかったのですが、今回6WのUVライトで試して見た所、綺麗に撮る事が出来ました♪

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