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オーケン石(オーケナイト) [鉱物図鑑:イノ珪酸塩]

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ウサギみたいな、ふわふわの丸い結晶オーケン石(インド プーナ産)です。3/19に更新した魚眼石と同じ産地になります。サイズ:92mm×50mm

鉱物が好きな人ならご存知の通りなのですが、見た目そのままに触るとふわふわで、本当に毛皮の様です。まんまるのオーケン石だけの標本の方が撫で易いで、写真の結晶は見る専門です。汚れちゃうと洗えないし・・・。まったく見た目も手触りも鉱物らしくない鉱物ですね。その形状から、『ウサギの尻尾』と呼ばれたりもします。

この結晶は、玄武岩の母岩の隙間に成長していて、横に見えるのは多分ぶどう石です。オーケン石は、他にも方解石,魚眼石,葡萄石,沸石などを伴って産出する事が多いです。

余談ですが、、オーケン石に黄色や緑の着色をして天然石として売られていたりします。私は、そのままの白い結晶の方が綺麗だと思うのですが・・・。まあ、着色した加工品として楽しむのもありかな。でも、天然と言うのには抵抗がありますね。

オーケン石(オケナイト) [鉱物図鑑:イノ珪酸塩]

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インド プーナ産のオーケン石(オケナイト)です。サイズ:37mm×39mm

以前ご紹介した玄武岩の隙間に成長した産出状態が分かる結晶とは異なり、母岩からコロンと取り出した、小さいサイズのまんまるのオーケン石です。前述の母岩付きの結晶は観賞用、こっちの結晶は『なでなで』用です(笑)。

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イノ珪酸塩鉱物 [鉱物図鑑:イノ珪酸塩]

さて、4回目の今日は、イノ珪酸塩鉱物です。

イノケイ酸塩修正.jpg
※図が誤っておりましたので、修正しました(2014.8.11 ご指摘いただいた ひっぽ様 ありがとうございます)
『イノ』は、ギリシャ語で『鎖』を意味します。イノ珪酸は、その名の通り鎖のように四面体が2個の酸素を共有して一方向に長く結合しています。単鎖(図の左側)と2本の鎖が平行に連結した複鎖(図の右側)がありますが、どちらもイノ珪酸と呼ばれるんですよ。どちらの結晶構造も非常に似ていて、外観上は区別がつけにくいですし特に区別する必要が無いと言う事なんでしょうか?

因みに単鎖は、先ほどご説明したように酸素イオン2個で結合していますが、複鎖の結合度は2.5個で結合しています。また、イノ珪酸塩は、鎖状に連結しているためか、繊維状の結晶を作る事が多いようです。

イノ珪酸塩鉱物の主な例を以下に載せます。

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海王石(ネプチュナイト) [鉱物図鑑:イノ珪酸塩]

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Benitoite Gem Mine,San Benito County,California,U.S.A.

アメリカ産の海王石(ネプチュナイト)です(サイズ:36mm×26mm)。

白いソーダ沸石の母岩上に2cm近い黒い海王石(ネプチュナイト)が乗っています。海王石(ネプチュナイト)と言えば、他にベニト石の標本に小さい結晶が乗った物を持っています。しかし、写真の海王石はそれより遥かに大きなサイズです。と言っても、残念な事に割れてしまっているのですけど・・・。

海王石(ネプチュナイト(Neptunite))は、ギリシャ神話の海王『ネプチューン(Neptune)』に因んで付けられました。ネプチューンの名を冠している割に、見た目は写真の様に黒~赤褐色の結晶です。では何故、『ネプチューン』なのでしょう?

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オーケン石 [鉱物図鑑:イノ珪酸塩]

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Poona, India.

玄武岩の晶洞内で成長したオーケン石です。多分葡萄石と思われる結晶を伴っています。サイズ:92mm×50mm

写真中央の乳白色の毛むくじゃらが、オーケン石。とても鉱物とは思えない外観です。更に触っても、ふわふわで、これまた毛皮のような手触りだったりします。その形状から、『ウサギの尻尾』と呼ばれたりもします。

このような、晶洞中のオーケン石は結構お高いのですが、分離結晶は500円位から売られています。触ってみたい方には、このような分離結晶がお勧めです。

以前もご紹介しましたが、オーケン石に黄色や緑の着色をして天然石として売られていたりします。その後、話の種にと、緑色に着色された物を購入してみました^^;まあ、綺麗っちゃ~綺麗です。が、やはり鉱物は、そのままの姿が一番美しいと思うのでした。

日本産ヒスイ輝石 [鉱物図鑑:イノ珪酸塩]

新潟県 糸魚川市 姫川
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いわずと知れた翡翠の成分であるヒスイ輝石です。サイズ:38mm×33mm
純粋なヒスイ輝石は白色ですが、含有元素で色が付いて見えます。緑色は微量の鉄やクロム色に因るものだそうです。

縄文時代から勾玉などの装飾品として使われ、日本海沿岸の古代国家『越』が翡翠を採掘、加工していたという記録もあるそうです。ただ、不思議な事に奈良時代以降殆ど流通しなくなったんだとか・・・。

そのため日本で翡翠が取れることは忘れ去られ、昭和初期になって、かつての鉱床周辺(新潟県糸魚川市周辺など)にひすい輝石の産地が再発見され、天然記念物に指定されています。そのため、産地によっては採取禁止ですのでご注意を。

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透緑閃石 [鉱物図鑑:イノ珪酸塩]

愛媛県 新居浜市 五良津山
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今日ご紹介するのは、透緑閃石(アクチノライト)です。サイズ:45mm×22mm

透緑閃石(アクチノライト)は、緑閃石、アクチノ閃石、陽起石とも呼ばれます。
組成によって色が異なり、マグネシウムを多く含むと灰白色ですが、本標本のように緑色が強い物は鉄が多く含まれるものです。

前回ご紹介したひすい輝石を主成分とするのは硬玉(ジェダイト)ですが、この透緑閃石や透閃石からなる石は軟玉(ネフライト)と呼ばれます。一般にひすいと言えば、ひすい輝石の方ですが、西洋ではひすいの定義が曖昧だったせいか、軟玉もひすい扱いされていたそうです。

日本では古来から区別されてきた二つの石ですが、西洋で硬玉と軟玉の違いが、フランスの鉱物学者ダモーラによって科学的に示されたのは1863年の事。随分近年になってからですね。

ジャパン・ミネラルさんのブースに置かれていた、ダンボール中にゴロゴロしていいた標本中に、ひすい輝石と透緑閃石を見つけたので、丁度比較に良いと、両方買ってみました。

オーケン石 [鉱物図鑑:イノ珪酸塩]

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オーケン石(Poona, India. )。サイズ:92mm×50mm

これも撮りなおしたコレクション。玄武岩の晶洞内で成長したオーケン石です。多分葡萄石と思われる結晶を伴っています。
前回載せた玉髄と同じインドのデカン高原に広がる、白亜紀末期に噴出した洪水玄武岩の空隙に結晶した標本の一つです。
オケナイト原石(オーケン石)インド産 1.75kg

オケナイト原石(オーケン石)インド産 1.75kg
価格:29,160円(税込、送料別)


オケナイト原石(オーケン石)インド産 1.9kg

オケナイト原石(オーケン石)インド産 1.9kg
価格:14,040円(税込、送料別)


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