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水晶(ロック・クリスタル)/結晶面の名称 [鉱物図鑑:石英・水晶(珪酸塩鉱物)]

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中国産の水晶のクラスター(拡大)。ポイントのサイズ:25mm×12mm

このブログ内で、水晶の結晶についてお話させて頂く事があります。また、用語辞典や、お店の方のお話にも『トップ』や『ファセット』などと、聞きなれない言葉が出てくる事と思います。

そこで、一度水晶の結晶について、各部の名称をご説明したいと思います。結晶学的な名称と一般的に呼ばれる名称をごちゃ混ぜに説明しますので、もし、間違いにお気づきになられた方がいらっしゃいましたら、申し訳ありませんがご指摘頂きたいと思います。

基本的に、水晶の単結晶を手に取ると、6つの面から出来ている六角柱に、6つの面からなる屋根が付いていると思います。両錐(DT)とか例外の話はまたそのうちに・・・。イメージしにくいと思いますので、実際の水晶の写真に各面の名前を書いてみましたので参考にして下さい。
DSC02225-2.jpg
六角柱部分の壁にあたる面が『柱面』です。専門的には『m面』と呼ばれます。
これに対して、とんがり屋根部分の6つの面が『錐面』です。『ファセット』とも呼ばれます。結晶学では、3つの『R面』と3つの『r面』に区別され大きい方の錐面を『R面』、小さい方の錐面を『r面』と呼びます。又、特定の錐面(主に大きな『r面』)を『フェイス』と呼んだりもします。
結晶の『トップ』と言うと、錐面の頂点を指す場合と錐面(ファセット)全体を指す場合があります。
また、『ポイント』もクラスター中の単結晶全体を指す場合と錐面(ファセット)を指す場合があります。
この辺は、学術用語ではないので、定義がしっかりしてないんじゃないかな~。

結晶によっては、『柱面』でも『錐面』でも無い面があり、『エキストラ・ファセット』や『カイト』と呼ばれたりします。結晶学では、錐面と柱面の間に現れる『s面』(これは、『ウィンドウ』と呼ばれたりもします),柱面の肩(右上や左上)に現れる面は『x面』が、これに当たります。『s面』と『x面は』は、理想的には1つおきの柱面(3つの柱面)に現れるのですが、実際の結晶では1箇所しか見られなかったり、無かったりする事もままあります。

とりあえず、これだけ知っていれば、結晶の説明に困らないと思います。
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アヨアン・イゴカー

m面、x面、r面、s面、R面。これらのローマ字はなんの略なのでしょう。
それにしても何にでも名称をつけるというのは、面白いです。
それぞれの分野の専門家には、こういう特定するための名称が大切なのですね。
by アヨアン・イゴカー (2008-07-20 10:09) 

素風

参考になります! こうして知識を整理していただくと分かりやすいです。 写真もとてもきれいですね。
by 素風 (2008-07-20 11:44) 

optimist

アヨアン・イゴカーさん、こんにちは。
面の名前は何から来ているのか、私も知らないのですが、水晶に限らず使われる名称です。やはりこれ専門の話をする場合には、何かしらの名前が無いと話が通じないでしょうから、面倒ですが、覚えるしかないですよねー^^;

素風 さん こんにちは。
私も、これを書くのに調べなおしたのですが、知ってるようでいて、まとめてみて初めて納得!って感じもあったので、その点では書いてみてよかったかなw
しかし改めてs面やx面のある結晶を探すと、意外と無いものだな~と感じたのでした。
by optimist (2008-07-20 14:12) 

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