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緑柱石(ベリル)/エメラルド [鉱物図鑑:シクロ珪酸塩]

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母岩付きのコロンビア産緑柱石(エメラルド)、一緒に見えているのは、黄鉄鉱(パイライト)です。

小さいながらも、六角柱の形状がはっきり分かる綺麗な結晶の他、更に小さなエメラルドとパイライトが母岩のあちこちに見る事が出来ます。エメラルドの発色原因はクロムやバナジウムが知られていますが、コロンビア産の物はクロム起因の発色なんだそうです。

 
緑柱石(ベリル)の成分であるベリリウムやアルミニウムは酸性火成活動に起因しますが、面白い事にクロムは塩基性の火成活動に起因するそうです。つまりエメラルドには、出来方の全く違う二種類の火成岩(酸性:流紋岩や花崗岩,塩基性:玄武岩や斑糲岩)が必要で、これらの石の成分が何らかの原因で出会う事であの綺麗な緑色を発色するエメラルドとなるんだとか。
そんな出会いの結果生まれた石だからこそ、神秘的で人を引き付けるのかもしれませんね。

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アヨアン・イゴカー

黄鉄鉱も綺麗です。塩基性火成活動と酸性火成活動と言うのがよく分かりません。これらの二つが出合ってできると言うのは、ロマンチックですね。
by アヨアン・イゴカー (2008-07-03 00:45) 

optimist

アヨアン・イゴカーさん、こんばんは。
私も十分理解できているかは怪しいですが、簡単に説明すると、火山が噴火したりして噴出した溶岩(マグマ)が冷えて固まると岩石や鉱物が出来ます。マグマの組成によって塩基性とか酸性に分類されるのですが、一回の火山活動では、普通塩基性か酸性かどちらかのはずなんです。
地殻変動等で別々の火山活動による火成岩が出会うと、エメラルドが出来るという事らしいです。

専門家では無いので、この程度の説明ですみませんm(_ _)m。
でも、なんとなく鉱物が出来た背景まで知りたいな~と思っていろいろ調べると、良く分からないながらも、面白い話があるので、少しでもご紹介してみたいな~なんて思ってます。
by optimist (2008-07-03 10:22) 

アヨアン・イゴカー

ご説明有難うございます。
背景を考えていると、見ている対象がもっと興味深く見えてきます。
by アヨアン・イゴカー (2008-07-04 01:14) 

素風

こちらもきれいな標本ですねえ。
いつも解説が分かりやすくて助かりますー。専門家でいらっしゃると思っておりました。
by 素風 (2008-07-04 09:41) 

optimist

素風 さん、ありがとうございます。
一応、素人なんですよ。
無機化学分野で修士号は頂いているので、全くの門外漢では無いのですが、発色原因やら合成の知識がメインで、鉱物学や宝石としての知識はあまり無いんです・・・。どっちかというと専門は錬金術でしょうかw
by optimist (2008-07-04 23:52) 

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