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複屈折と偏光の話 [雑記(鉱物関連)]

複屈折と言えば、方解石が思い浮かべると思います。正に複屈折の代名詞ですよね。この複屈折は、17世紀のヨーロッパでは既に知られていたようです。

処で、あまり知られていませんが、この方解石、『偏光』を発見するのにも一役買ってるんですよ。19世紀初めにフランスの物理学者マリュスでが、夕陽に反射して輝くリュクサンブール宮殿の窓を、方解石を通して眺めていた時の事です。複屈折によって二重に見えるはずの像の一方が消えうせることに気づきました。そこで彼は光には極性があり、方解石は光をそれぞれの極性の方向へ偏らせる。すなわち偏光という概念に気づいたんだとか。

方解石を通過した光は、偏光されています。簡単に確かめる方法は偏光板を使った実験です。
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やり方は簡単です。写真の様に一本線の上に方解石を置くと複屈折が観察できます。一本の線が、複屈折によって二本の線に見えますね。この状態で、目(カメラ)と方解石の間に偏光板を挟みます。そのまま偏光板を回転させながら見てみると、角度によって一方の線が消えるのが観察できます。
複屈折2.jpg
そのまま更に偏光板を90°回転させると、今まで見えていた線が消えて、もう一方の線が見えるはずです。
複屈折3.jpg

これ、やってみると結構面白いですよ。一度お試しあれ。

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アヨアン・イゴカー

方解石から偏光の概念発見ですか!興味深い話ですね。
昔、NHKの天気予報では、天気図に偏光板を使っていました。太陽が輝く様を、偏光板の、この複屈折の原理を利用して表現していたのですね。
by アヨアン・イゴカー (2008-08-07 10:42) 

小夜

こんにちは。手持ちのカルサイトで早速実験をしてみました。
我が家には偏光板がないので複屈折を見るだけでしたが、
シャープペンシルの芯がはっきり2本に見えて面白かったです^^

by 小夜 (2008-08-07 10:47) 

optimist

アヨアン・イゴカー さん こんばんは。
NHKの天気予報で偏光板を使っていたとは知りませんでした~。

小夜 さん、こんばんは。
複屈折って面白いですよね~。他の鉱物でも起きるようですが、こんなにハッキリ分かる方解石って素晴らしい♪
by optimist (2008-08-07 21:49) 

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