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りん光って何? (光と色の話 第15回) [光と色の話]

ここ最近は蛍光について、色々とご紹介してきました。鉱物にもある蛍光性ですが、似た言葉として燐光があります。今日は、この燐光と蛍光の違いをご説明致します。

これまで、蛍光はルミネッセンスと言って来ました。でも正確に言えば蛍光=ルミネッセンスでは無いとも言えます。ルミネッセンスは、ある物質がエネルギー(電磁波,熱,応力)を得た際に物質内の電子が低いエネルギー状態から高いエネルギー状態に励起された時に、特定の波長の光として放出する現象の総称というお話は、既にさせて頂いた通りです。
そして、蛍光は、狭義として、可視光より短波長の電磁波によって励起されるルミネッセンスという意味で使われる場合があります。
更にエネルギーを得た方法で熱ルミネッセンス,光ルミネッセンス,化学ルミネッセンス,電子ルミネッセンス,摩擦ルミネッセンスという具合に分類できるのですが、発光する時間によっても区別されるという話は、既にご紹介した通り。
 
励起された物質が基底状態(安定な状態)になるまでを減衰過程と言うのですが、一般的には、減衰過程の時間が短い物を蛍光、長い物を燐光と呼び区別されるんです(本当は、時間ではなく電子の励起過程によって区別するので、短い発光時間の燐光というのも存在しますが・・・)。具体的には、紫外線を照射している間だけ発光し、止めると発光も止む場合を蛍光と呼び、照射をやめた後もしばらく発光する場合はりん光と呼ぶんです。同じ物質でも蛍光で観察できる色と燐光の色が違う場合も多く、燐光は蛍光より更に弱い光になり観察するのが難しい場合が殆ど・・・。

専門的にはこの2つを区別するには、時間ではなく電子の励起過程によって区別するのですが、これを説明し始めると、私の力不足で、簡単な説明が出来ず専門用語だらけになりそう・・・。と言う事で、ここでは割愛します。非常に短い燐光もあるので、『蛍光と燐光の違いを時間だけで考えると間違える場合がある』とだけ覚えておけば問題ないでしょう。興味のある方は、量子化学の専門書を紐解いて見て下さい。『電子スピンの多重度』だの『スピン選択律』と楽しい語句が並んだ説明文を見る事が出来ると思いますw。

さて、ここまで隔日でご紹介してきた光と色の話ですが、ひとまず筆を置く事に致します。
ここまでお付き合い頂き、ありがとうございました。今後は不定期にアップしていくつもりです。
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