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蛍光鉱物の蛍光写真(ハックマン石(Hackmanite)の蛍光) [鉱物図鑑:テクト珪酸塩]

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今日は、ちょっと珍しい石です。ハックマン石の蛍光写真をご紹介します。

ハックマン石というのは、ソーダライトの変種です。80年代にフィンランドの地質学者『ヴィクトール・ハックマン(V.Hackman)』によって発見され、ハックマナイト(Hackmanite)と名前がつけられました。ソーダライトの塩素成分の内、1%に満たないほんの一部が、硫黄に置き換えられているだけで、組成はソーダライトと殆ど一緒です。産地が限られる希少種で、このカナダ以外ではアフガニスタン等、極一部の地域から産出するのが知られているだけです。

このハックマン石の面白いところは、テネブレッセンス(可逆的光互変性)という特性を持っている点です。写真を使いながら説明しますね。ただ、ちょっと文献上で見たのと色が違う気がするのは、紫外線波長がちょと違っているからなのかな~。
まず上の写真ですが、左側が蛍光灯下で撮影したハックマン石です。これにピーク波長:365nmの長波紫外線(LW)を当てて撮影したのが右側です。ピンク~オレンジに蛍光しているのが分かると思います。更にこの後ピーク波長:254nmの短波紫外線(SW)を当てた状態が、下の写真の左側になります。短波紫外線では紫に蛍光すると本に書いてありましたが、紫というより青白く蛍光しました。で、いつもならこれでお仕舞いなのですが、この石はもう少し楽しませてくれます。
再び蛍光灯下で写真を撮ると下の写真の右側の様になります。なんとなく紫色が濃くなっていると思いませんか?短波紫外線を当てると蛍光灯下での紫色が濃くなるんですね~。面白~い♪暫くほおっておくと再び色が薄くなりますが、紫外線をあててやれば、何度でも濃い色に戻すことが出来るそうです。

出来れば、結晶の形がしっかりした物が欲しかったのですが、ちょっと高くて手が出ませんでした・・・。いつか手にする日を夢見ながら、今はこれで遊んでますw
ハックマン石(1308036)

ハックマン石(1308036)
価格:2,800円(税込、送料別)


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コメント 5

アヨアン・イゴカー

やはり、右上と左下の写真が綺麗に見えます。
by アヨアン・イゴカー (2009-01-24 21:11) 

カリコ

UVランプ大活躍ですね♪
ハックマナイトが短波紫外線を一時的にでも蓄積するなんて
知りませんでした!
by カリコ (2009-01-24 21:11) 

optimist

アヨアン・イゴカー さん、こんばんは。
仰るように、この石は、結晶の形・色共にパッとしません。でも、ひとたび紫外線を当てると思いもよらぬ色に輝きを放つ所が、やっぱり一番だと私も思います。

カリコ さん、こんばんは。
このハックマナイトは、最近お気に入りの波長切り替え型のUVランプのために買ったといっても過言ではありません。
テネブレッセンス(可逆的光互変性)の話を読んでからは、気になって仕方なかったのですが、今は大満足です♪
by optimist (2009-01-24 21:50) 

にゃんこ

テネブレッセンス、きれいですね!
大学で光系の物理をしていたときのことを思い出しました。
これ系の理論を云々やって式変形していたのを・・・(笑)
理論はともかく、変化するものはいいですね、興味をそそります^^
by にゃんこ (2009-01-24 22:58) 

optimist

にゃんこ さん、こんばんは。
私も学生時代に軌道やら勉強しましたが、すっかり忘れてしまいましたw
視覚的に凄いな~。面白いな~と思うのですが、何故?を突き詰めると何故にあれ程とっつき難い話になるんでしょうね。
by optimist (2009-01-27 23:05) 

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