第22回 東京国際ミネラルフェア~2~特別展 [雑記(鉱物関連)]
今日は、第22回 東京国際ミネラルフェアの特別展『世界・日本の偉人・・・鉱物との意外な関係』をご紹介します。
世界の偉人は、ナポレオン,ミケランジェロ,モーツァルト,ゲーテ,ペリー。日本の偉人は、平賀源内,柿本人麻呂,行基,宮沢賢治,和田維四郎であった。
ナポレオンの展示は、ナポレオン岩。ナポレオン一世の生地、コルシカ島の人々が、ナポレオンの死後地元で採れる球状斑レイ岩を『ナポレオン岩』と呼ぶようになったらしい。
ナポレオンに関しては、他にもユージアル石があった。
これは、ナポレオン3世の息子『ルイ・ナポレオン(プリンス・ナポレオン)』が、グリーンランドで自らハンマーをふるって採取してきた原標本が展示されていた。
ミケランジェロの展示は、カララ産の大理石。それも水晶入りだ。
カララ産の大理石には大小の隙間があって、その中に各種鉱物の結晶が見られるそうだ。なかなかに美しい。
彼は、他の彫刻家が大理石を自分の作品の材料として、見ているのに対し、自らが採石者だったと説明があった。石屋から石を買うのではなく、彼自身が採石夫であり、運搬工であり、採石者だったらしい。事実、良質な大理石産地を発見し、開発したと伝えられているそうだ。
モーツァルトは、やはりモーツァルト石が展示されていた。
このモーツァルト石は、モーツァルトに因んで名付けられた石である。そして、この命名にはひと悶着あったらしい。
発見者は、「モーツァルト没後200年目に発見された事、モーツァルトは歌劇『魔笛』をはじめ、作品の各所で地質鉱物に理解を示している」と微妙~な理由を述べるにとどまったそうだ。
これに対して、新鉱物を審査する国際鉱物学連合の新鉱物委員会では、難色を示す意見もでたそうだが、国際投票の結果2/3に達する票を得たのでモーツァルト石に決定したんだとか・・・。
日本人の偉人についても少し触れておこう。
宮沢賢治については、皆さん納得ではないだろうか?彼の作品の多くに鉱物が登場しているからだ。実際、宮沢賢治は、中学校時代には仲間から「石っ子けんちゃん」とあだ名される程だったそうだ。
展示は、『貝の火』に出てくる貝オパールだった。
他に面白いと思ったのは、柿本人麻呂。
日本の偉人5人の中では、最も有名だと思うが、「彼と石の間にどんあ関係が?」と不思議だった。
あくまで仮説での説明であったが、展示は自然砒。群馬県の金鉱山の坑口の間近に『人麻呂神社』と呼ばれる神社があるそうだ。金山だが、自然砒の産地として重要視されているらしい。そこで、毒薬にもなる砒素をの産地を柿本人麻呂が管理していたのでは?という大胆な仮説が紹介されていたのだ。
人麻呂の時代は、天皇家の中で勢力争いが激しく、多くの皇族が殺された。人麻呂は、その中の高市皇子の側近として活躍していたという説があり、活動内容が暗殺だったのではないか・・・。なかなかに面白い話でした。
ここでは紹介しきれなかったが、ゲーテ,ペリー,平賀源内,行基,和田維四郎それぞれに、面白い話が石と共に展示されていて、非常に面白かった。小さなスペースではあるけれども、無料で観覧できるので、興味のある方は覘いて見てはいかがでしょうか。
世界の偉人は、ナポレオン,ミケランジェロ,モーツァルト,ゲーテ,ペリー。日本の偉人は、平賀源内,柿本人麻呂,行基,宮沢賢治,和田維四郎であった。
ナポレオンの展示は、ナポレオン岩。ナポレオン一世の生地、コルシカ島の人々が、ナポレオンの死後地元で採れる球状斑レイ岩を『ナポレオン岩』と呼ぶようになったらしい。
ナポレオンに関しては、他にもユージアル石があった。
これは、ナポレオン3世の息子『ルイ・ナポレオン(プリンス・ナポレオン)』が、グリーンランドで自らハンマーをふるって採取してきた原標本が展示されていた。
ミケランジェロの展示は、カララ産の大理石。それも水晶入りだ。
カララ産の大理石には大小の隙間があって、その中に各種鉱物の結晶が見られるそうだ。なかなかに美しい。
彼は、他の彫刻家が大理石を自分の作品の材料として、見ているのに対し、自らが採石者だったと説明があった。石屋から石を買うのではなく、彼自身が採石夫であり、運搬工であり、採石者だったらしい。事実、良質な大理石産地を発見し、開発したと伝えられているそうだ。
モーツァルトは、やはりモーツァルト石が展示されていた。
このモーツァルト石は、モーツァルトに因んで名付けられた石である。そして、この命名にはひと悶着あったらしい。
発見者は、「モーツァルト没後200年目に発見された事、モーツァルトは歌劇『魔笛』をはじめ、作品の各所で地質鉱物に理解を示している」と微妙~な理由を述べるにとどまったそうだ。
これに対して、新鉱物を審査する国際鉱物学連合の新鉱物委員会では、難色を示す意見もでたそうだが、国際投票の結果2/3に達する票を得たのでモーツァルト石に決定したんだとか・・・。
日本人の偉人についても少し触れておこう。
宮沢賢治については、皆さん納得ではないだろうか?彼の作品の多くに鉱物が登場しているからだ。実際、宮沢賢治は、中学校時代には仲間から「石っ子けんちゃん」とあだ名される程だったそうだ。
展示は、『貝の火』に出てくる貝オパールだった。
他に面白いと思ったのは、柿本人麻呂。
日本の偉人5人の中では、最も有名だと思うが、「彼と石の間にどんあ関係が?」と不思議だった。
あくまで仮説での説明であったが、展示は自然砒。群馬県の金鉱山の坑口の間近に『人麻呂神社』と呼ばれる神社があるそうだ。金山だが、自然砒の産地として重要視されているらしい。そこで、毒薬にもなる砒素をの産地を柿本人麻呂が管理していたのでは?という大胆な仮説が紹介されていたのだ。
人麻呂の時代は、天皇家の中で勢力争いが激しく、多くの皇族が殺された。人麻呂は、その中の高市皇子の側近として活躍していたという説があり、活動内容が暗殺だったのではないか・・・。なかなかに面白い話でした。
ここでは紹介しきれなかったが、ゲーテ,ペリー,平賀源内,行基,和田維四郎それぞれに、面白い話が石と共に展示されていて、非常に面白かった。小さなスペースではあるけれども、無料で観覧できるので、興味のある方は覘いて見てはいかがでしょうか。
愚息が学校で肉離れを起こしちゃったので今回は難しいかと思っていたのですが、2日目にヤツは父親と二人で行きました。石好きの執念を見たような気が…。予算を大幅に超えちゃってたようです。
持ち帰ったパンフレットを見せてもらったらば、今回は第2会場の特別展目当てで私が行きたかったかも、と思いました。特に人麻呂は学生時代のテーマだったので興味深いです。行けばよかった、と激しく後悔しちゃいました。
by 素風 (2009-06-07 06:43)
おひさしぶりです!
ワタシも土曜日行って参りました♪
後日記事にしたいと思っています。
ゲーテの白いざくろ石が「イタリア紀行」で気になって
いたので取り上げられてて嬉しかったです。
モーツァルトは鉱物学会に当時所属していたんですよね〜
石っ子賢ちゃんは本当に石っ子だったんだぁ…と改めて感動です☆
by mistletoe (2009-06-07 17:54)
ナポレオン石、面白いですね。これはフズリナなどの化石が中に入った石なのですか、それとも鉱物の生成の段階でこのような形になるのでしょうか?
by アヨアン・イゴカー (2009-06-07 22:11)
素風さん、こんばんは。
肉離れって大丈夫なんですか?特別展は毎度ちょっとしたスペースの展示ですけど、面白いですよね。
今回などは、人それぞれに思い入れがある人物が居たりして、なかなか好評なんじゃないかな~と思いました。
5日券ですから、平日行くと言う手も・・・って忙しい中、なかなか難しいですよね。
mistletoe さん、こんばんは。
HPは覗かせて頂いてはいたのですが、気がつくとコメントしないまま結構経ってますね^^;
ミネラルフェアの記事を楽しみにしてますね♪
アヨアン・イゴカー さん、こんばんは。
ナポレオン岩は完全に生物起因では無いようです。火山性の岩石で自然にこのような球状になるそうですよ。
by optimist (2009-06-08 00:31)