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エトリング石(エトリンガイト) [鉱物図鑑:硫酸塩鉱物]

3300019
N'Chwaning Mine, Kuruman, South Africa

エトリング石の名は、19世紀にドイツのエトリンゲンで発見されたことに因んでつけられたそうです。とはいえ、エトリンゲンで発見された結晶は微小なもので、この写真の標本のように大きな結晶は南アフリカで産出します。

本来、エトリング石は無色透明ですが、前述の南アフリカ産は、微量に含む鉄に由来する黄色の発色が特徴的です。そして、大きな六角柱の結晶として産出します。
これ以外の産地の物は、結晶が小さく見栄えもしないので、エトリング石というと淡いレモンイエローの六角柱の結晶が思い浮かぶ程、南アフリカ産の標本しか見かけません。

因みに、南アフリカのウェッセルズ鉱山やヌチュワニンⅡ鉱山からから産出したエトリング石が市場に出回ったのは1980年代に入ってから。最近はミネラルフェアで見かける事も多くなった気がします。

この石が面白いのは、含水鉱物だと言う事。なんと、エトリング石一分子に対して、結晶水として26個もの水分子を含んでいるそうです。そのため、比重は1.8弱。とっても軽~い鉱物です。水分を多く含むため、保存には直射日光はNG。湿度の管理にも気をつけたい鉱物です。
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コメント 2

chal

エトリング石。知りませんでした。
by chal (2009-11-02 12:32) 

optimist

chal さん、こんばんは。
エトリング石は、希産鉱物になると思います。あまり一般的ではないので、知らない人も多いと思いますよ。
by optimist (2009-11-03 21:48) 

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