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鉱物図鑑:硫酸塩鉱物 ブログトップ
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蛍光鉱物の蛍光写真(透石膏(セレナイト)の蛍光) [鉱物図鑑:硫酸塩鉱物]

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Red River Spillway Winnepeg Manitoba Canada
今日は、透石膏(セレナイト)の蛍光写真です。左が蛍光下、右が長波紫外線(ピーク波長:365nm)をあてて撮った物です。70mm×38mm

既にご紹介 させて頂きましたが、昨年の東京国際ミネラルフェアでカナダのProton Mineralsさんから購入した透石膏(セレナイト)です。石膏は、世界中で採れますが、このレッドリバー産は紫外線で蛍光するのが特徴的です。蛍光鉱物の収集家なら知らぬ人が無い産地と言えるでしょう。
 
強蛍光性なので、これまで持っていたブラックライトでも蛍光が楽しめたのですが、改めてUVランプ(SLUV-6)を使って写真を撮ってみました。眩しいくらいに輝いてくれて嬉しい限りです。写真でも雰囲気が伝わるでしょうか?

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エトリング石(エトリンガイト) [鉱物図鑑:硫酸塩鉱物]

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N'Chwaning Mine, Kuruman, South Africa

エトリング石の名は、19世紀にドイツのエトリンゲンで発見されたことに因んでつけられたそうです。とはいえ、エトリンゲンで発見された結晶は微小なもので、この写真の標本のように大きな結晶は南アフリカで産出します。

本来、エトリング石は無色透明ですが、前述の南アフリカ産は、微量に含む鉄に由来する黄色の発色が特徴的です。そして、大きな六角柱の結晶として産出します。
これ以外の産地の物は、結晶が小さく見栄えもしないので、エトリング石というと淡いレモンイエローの六角柱の結晶が思い浮かぶ程、南アフリカ産の標本しか見かけません。

因みに、南アフリカのウェッセルズ鉱山やヌチュワニンⅡ鉱山からから産出したエトリング石が市場に出回ったのは1980年代に入ってから。最近はミネラルフェアで見かける事も多くなった気がします。

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重晶石(バライト) [鉱物図鑑:硫酸塩鉱物]

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前回のエトリング石とは硫酸塩鉱物つながりと言うことで、今日は重晶石(バライト)です。

既に何度かご紹介したことのある重晶石(バライト)ですが、賢者の石なんて思われた時もあった事をご存知でしょうか?

17世紀のヨーロッパでボローニャ石と呼ばれた石。この石は太陽光にさらした後、暗い場所におくと、蓄光してぼ~っと光るんです。今でこそ、燐光という現象として解明され、硫化亜鉛やアルミン酸ストロンチウムなどの蓄光剤が時計の文字盤など生活の周りで普通に使われています。しかし17世紀の錬金術師などは、この不思議な現象に魅了され、賢者の石では?と思う人もいたそうです。

正確には、重晶石(バライト)ではなく、ボローニャ産の重晶石(じゅうしょうせき)を焼き固めて作った物だそうです。この地の重晶石には微量金属が多く含まれるために、焼成の過程で燐光を発する成分が得られたのでしょうね。
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