自発光と言えば・・・ (光と色の話 第11回) [光と色の話]
ルミネッセンスを使った製品は多くありますが、最近はやりの有機ELもその一つ。そもそも、ELって電子ルミネッセンス(Electroluminescence)の略なんです。
そもそも何で有機ELがもてはやされるのか?これは今主流の液晶との差にあります。液晶ディスプレー(LCD)も有機ELディスプレーもどちらも薄く、フラットパネルという特徴があります。でも、色を作る過程に大きな違いがあります。どちらもRGBという光の三原色で色を作っていますが、液晶の場合は白色のバックライトの光をRGBのフィルターを通す事でRGBの光を作っています。対して有機ELは、発光ダイオードと似ていますが、電子によって有機分子が励起され、元の状態に戻るとき光が放出されます。この光がRGBの三種類用意してあります。
そもそも何で有機ELがもてはやされるのか?これは今主流の液晶との差にあります。液晶ディスプレー(LCD)も有機ELディスプレーもどちらも薄く、フラットパネルという特徴があります。でも、色を作る過程に大きな違いがあります。どちらもRGBという光の三原色で色を作っていますが、液晶の場合は白色のバックライトの光をRGBのフィルターを通す事でRGBの光を作っています。対して有機ELは、発光ダイオードと似ていますが、電子によって有機分子が励起され、元の状態に戻るとき光が放出されます。この光がRGBの三種類用意してあります。
カラーセンターによる発色 (光と色の話 第12回) [光と色の話]
カラーセンターによる発色というのは、まじめに説明すると結構複雑・・・。具体例を挙げると、水晶にみられるアメシストやダイヤモンドに見られるブルーダイヤ等がある。
水晶もダイヤモンドも純粋な結晶には色はついていません。アメシストには鉄が、ダイヤモンドにはホウ素が、結晶中の珪酸イオンや、炭素を置き換えている事が発色の原因となっています。アメシストの鉄は遷移金属なので、前述のd-d遷移による発色じゃないの?という疑問も出そうですが、ブルーダイヤの発色原因であるホウ素は、そもそも遷移金属ではないので、明らかにそれとは異なる原因だという事は理解頂けると思います。
水晶もダイヤモンドも純粋な結晶には色はついていません。アメシストには鉄が、ダイヤモンドにはホウ素が、結晶中の珪酸イオンや、炭素を置き換えている事が発色の原因となっています。アメシストの鉄は遷移金属なので、前述のd-d遷移による発色じゃないの?という疑問も出そうですが、ブルーダイヤの発色原因であるホウ素は、そもそも遷移金属ではないので、明らかにそれとは異なる原因だという事は理解頂けると思います。
人の感じる色と他の生き物の感じている色 (光と色の話 第13回) [光と色の話]
完全に余談ですが、今回は他の生き物の感じている色についてご紹介します。と言うのも、これまでの色の話は人間についての話です。他の生き物達は人とは違った色覚を持っているんです。
そもそも錐体細胞が特定の波長の光で刺激を受けるのは、それぞれに対応した視物質と呼ばれる桿体物質(ロドプシン)と錐体物質を視細胞中に持っているからで、これらの視物質が特定波長の光を吸収して分解、最終的に発生する電気信号が脳に伝達されるからです。と言う事は、視物質の種類が変わると、吸収する波長が変わってくるんですね。この視物質のレパートリーによって色覚が変わるのですが、どう感じるのかは違う視物質を持っている限り、実際に窺い知る事は出来ません。
そもそも錐体細胞が特定の波長の光で刺激を受けるのは、それぞれに対応した視物質と呼ばれる桿体物質(ロドプシン)と錐体物質を視細胞中に持っているからで、これらの視物質が特定波長の光を吸収して分解、最終的に発生する電気信号が脳に伝達されるからです。と言う事は、視物質の種類が変わると、吸収する波長が変わってくるんですね。この視物質のレパートリーによって色覚が変わるのですが、どう感じるのかは違う視物質を持っている限り、実際に窺い知る事は出来ません。
蛍の光は、文字通り蛍光の一種 (光と色の話 第14回) [光と色の話]
初夏に舞うホタルの黄緑色の光をご覧になった事はあるでしょうか?暗闇に舞うその姿は幻想的で美しいですよね。最近では人工飼育や水質改善によって再びこの夏の風物詩を見る機会が増えてきたのは、喜ばしい事です。さて、この蛍の光は、化学ルミネッセンス(ケミルミネッセンス:Chemiluminescence)の一種で、文字通りの蛍光なんですよ。
(2011.8.11加筆:これは、蛍光を最も広義に捉えた「蛍光=ルミネッセンス(luminescence)による光全般を指す」という解釈をした場合です。より狭義の「蛍光=可視光より短波長の電磁波によって励起されるルミネッセンス」という解釈に従った場合は、蛍の光は蛍光とは異なる現象です。)
簡単にご紹介すると、ホタルの発光は、ルシフェラーゼと呼ばれる触媒酵素によって発光基質のルシフェリンが酸化されて起こります。
(2011.8.11加筆:これは、蛍光を最も広義に捉えた「蛍光=ルミネッセンス(luminescence)による光全般を指す」という解釈をした場合です。より狭義の「蛍光=可視光より短波長の電磁波によって励起されるルミネッセンス」という解釈に従った場合は、蛍の光は蛍光とは異なる現象です。)
簡単にご紹介すると、ホタルの発光は、ルシフェラーゼと呼ばれる触媒酵素によって発光基質のルシフェリンが酸化されて起こります。
りん光って何? (光と色の話 第15回) [光と色の話]
ここ最近は蛍光について、色々とご紹介してきました。鉱物にもある蛍光性ですが、似た言葉として燐光があります。今日は、この燐光と蛍光の違いをご説明致します。
これまで、蛍光はルミネッセンスと言って来ました。でも正確に言えば蛍光=ルミネッセンスでは無いとも言えます。ルミネッセンスは、ある物質がエネルギー(電磁波,熱,応力)を得た際に物質内の電子が低いエネルギー状態から高いエネルギー状態に励起された時に、特定の波長の光として放出する現象の総称というお話は、既にさせて頂いた通りです。
そして、蛍光は、狭義として、可視光より短波長の電磁波によって励起されるルミネッセンスという意味で使われる場合があります。
更にエネルギーを得た方法で熱ルミネッセンス,光ルミネッセンス,化学ルミネッセンス,電子ルミネッセンス,摩擦ルミネッセンスという具合に分類できるのですが、発光する時間によっても区別されるという話は、既にご紹介した通り。
これまで、蛍光はルミネッセンスと言って来ました。でも正確に言えば蛍光=ルミネッセンスでは無いとも言えます。ルミネッセンスは、ある物質がエネルギー(電磁波,熱,応力)を得た際に物質内の電子が低いエネルギー状態から高いエネルギー状態に励起された時に、特定の波長の光として放出する現象の総称というお話は、既にさせて頂いた通りです。
そして、蛍光は、狭義として、可視光より短波長の電磁波によって励起されるルミネッセンスという意味で使われる場合があります。
更にエネルギーを得た方法で熱ルミネッセンス,光ルミネッセンス,化学ルミネッセンス,電子ルミネッセンス,摩擦ルミネッセンスという具合に分類できるのですが、発光する時間によっても区別されるという話は、既にご紹介した通り。